「今」に留まる…からだとこころの平和バトン 1日目

28日の日曜、大阪のヒロさん(TENを主宰していらっしゃる佐藤博紀さん )から、「からだとこころの平和バトン」の話をいただきました。
ヒロさんからはいつも、ヨーガとは呼ばないものを通じて、ヨーガの本質に繋がる気付きをいただいています。今まで学んできたヨーガの教えがヒロさんのおかげで「腑に落ちた」と感じたことは少なくありません。そのヒロさんからのバトン、受け取らない理由はないですから・・・笑
有難くいただきました。
今日から3日間、「からだとこころ」をテーマにブログを書かせていただきます。どうぞ宜しくお願い致します。

1日目:「今」に留まる。

今日は、火曜日。福井の病院勤務の日でした。
この病院では、緩和ケアに関わらせていただいています。
異なる患者さんが、同じ言葉を使って症状を表現されることがありますが、その内容や原因は様々です。その症状を強くしている要因もまた、様々です。

例えば「痛み」

患者さんが抱える苦痛は、大きく2つに分かれるように思います。
①「痛み」そのものが苦痛の原因である場合で、主に身体的な痛みを指すことが多い場合。
②その「痛み」が、将来的に大きな問題に繋がるのでは・・・という不安が苦痛を増強している場合で、いわゆる心の痛みが身体の痛みを修飾している場合。

私は、この両方に、セラピーとしてのヨーガを患者さんにお伝えさせていただいています。
ヨーガという言葉を使う場合も、使わない場合もあります。どう呼ぶか・・・は、ある意味どうでも良いことなので・・・。笑
(最近よく耳にする、マインドフルネスも、実は同じことを言っています。)

痛みに関わる要因について
①苦痛(痛み)そのものが問題となっている場合。
身体的な苦痛は、身体の緊張を生み出します。身体が硬くなると、呼吸が浅く速く変化します。すると交感神経のスイッチが入って感覚が過敏になり、いわゆる痛みの閾値が下がります(痛みを感じやすくなった状態)。

②心の痛みによって、症状が強くなっている場合。
ご存知の通り、不安や心配は心が先の方に行ってしまっている時に生じますし、悔やむ気持ちは過去に心が行っている時に生じます。

①と②のどちらに対しても、私がよく利用させていただくのが「呼吸」です。
私自身が、プラーナーヤーマ(ヨーガ的な呼吸法)を学んでいることもありますが、誰にでも一番馴染みがあって、どこにいても必ず自分と一緒にいてくれるのが「呼吸」だからです。
①の場合は、呼吸を利用して、身体の力を抜くことを感じてもらうようにします。身体の緊張がとれてくると、痛みの感じ方も変化します。

②の場合、頭でそれを分かっていても、「じゃあどうしたら、心を『今』に留めることが出来るのか?」という疑問が湧いてきますね。
呼吸に意識を向けることで、「今」に留まることが出来ます。

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今日は、午前中に病棟で患者さんとお会いした時も、午後の「おもいでなサロン」という時間でも、「歩く」ことを利用して「今」を感じていただく実践をご紹介しました。

歩く瞑想

心を留めて「歩く」。
呼吸とともに「ただ、在る」ということ。

具体的な方法は、「歩く瞑想」と検索していただければ、いろいろな方法を知ることが出来ると思います。

サロン・説明

心が忙しい時、身体も落ち着きがなくなります。
身体の動きをゆっくりとすることで、心のスピードも落ち着きます。
心を「今」に繋ぎとめるために、呼吸に集中すると、一時的にでも、心の中のネガティブなおしゃべりが止む瞬間が訪れます。
そのほんの短い「心」の休息が、身体とこころに大きなリラックス効果を与えてくれるのです。

サロン談笑

歩く時、一歩一歩を、ただ、しっかりと感じながらゆっくり歩くこと。
食べる時、一口一口を、しっかりと味わいながらゆっくりと食べること。
呼吸をする時、一息一息を、ただ十分に感じること。

ヨーガは、実は簡単でいつでも出来るものなのです。

からだとこころ(ハートの部分)が繋がると、穏やかな感覚が訪れます。
そんなことを、病院でお伝えしています。

(写真は、皆様の撮影許可を得てアップしています。)