補完医療としてのヨーガ&アーユルヴェーダ

現代医学と伝統医学の一番の違いは、対症療法と根本療法と表現されることがあります。
他の物事と同じように全てがそうとは言えませんが、一般的にはそうだと言わざるを得ません。

例えば、痛み。
痛みは不快なもの。一秒でも早くなくなれば、そんな良いことはありません。
でも、本来の痛みを感じる能力は、必要があって人間に備わった警報装置です。
火事になって警報装置が鳴っている時、うるさいから音を消せばいい・・・とはならないはずです。
同じように、痛み刺激というアラームが鳴ったとき、それを鎮痛剤でただ「なかったことにする」という短絡的な対処では気づいた時には、炎上して手が付けられない状態になってしまう、ということはイメージできると思います。

身体の症状は、原因があって生じているもの・・・。
身体智と言われるように、身体は私たちに訴えかけてきます。それを無視してはいけない・・・。
身体智について、ヨーガでは、ブッディと呼びます。「知性」と訳されますが、一人の人間としてのブッディという概念だけでなく、細胞一つ一つもブッディを持っている、と考えます。
その痛みは、あなたに何を訴えているのか?
まずは気づくこと。
気づいたら、どう対処したらいいのか。
もしかしたら、対処法を見つけるためには、専門家の意見が必要な状態になっているかもしれません。

一方で、気づくことは大切ですが、現代医療を否定しているわけでは全くありません。
不必要に痛みを我慢することの大きな弊害もあるのは事実。
賢く現代医療の恩恵を受けながら、根本的な原因にも取り組んでいくバランス感覚が大切だと思います。

そんなことを女性外来でヨーガとアーユルヴェーダの知識と経験を使いながらアドバイスさせていただいています。
ヨーガを必要としている全ての方へ。
Yoga for the World.