一瞬が永遠になる…。Mindfulness

先日、相模女子大学の統合心理学の授業を聴講させていただいてきました。
サイコシンセシスについて書かれた1冊の本を、学生さんがまとめて発表、それについて解説やディスカッションをするという講座でした。

そこで紹介されていたのが、「トランスパーソナルな気づきを促進するための5つの一般原則」。
1.美的感覚を育むこと。主に、自然環境のさまざまに違った形態をよく観察し、それに親しむこと。
2.全ての生命と生命の形態に対する驚きや、感嘆や、畏敬の念を育むこと。
3.さまざまな点で、スピリチュアルな生き方の役割モデルとなるような、人間の実例を示すこと。偉大な宗教的人間。非常に高い人間性に達した優れた人たち。人道主義者、芸術家、科学者。偉大な人々の自伝や伝記を読んで話し合うことも良い。
4.内的、精神的霊的な(スピリチュアルな)人生の側面に、正しい関心と重要性をおくこと。
5.精神的な目覚めと理解を促進するような他の方法、瞑想などを賢明に取り入れること。

講師の尾崎真奈美先生がされた解説の中に、印象的な言葉がいくつかありました。
「自然の中に本質が見える。あるべき姿が見える。」

「美的感覚を育むこと」と、「全ての生命と生命の形態に対する驚きや、感嘆や、畏敬の念を育むこと」に関して、最近、感じていたことと繋がった瞬間でした。
美的感覚は、なにも 特別美しいものを見たり、感じたりすることで養われるのではない・・・ということ、
「今」という一瞬を本当の意味で感じられた瞬間に、
全てのものは美しく、かけがえのないものだと気づくのだということを、一番身近な人から学びました。

朝、普通に目が覚めること。
今、息をしていること。
それらは、本当は奇跡のようなもの。
明日がやってくるかどうかは、本当は誰にも分からない・・・という事実。
常に、「今」しかないという事実と、その瞬間に自分の全てを繋ぎ、浸した時、
一瞬は永遠になり、
全ての景色、物事、感覚、経験が素晴らしく、美しく、かけがえのないものになる・・・。

目に入る景色。いつもと変わらず、目の前に広がる山や、稲刈りの終わった田んぼに茂る雑草の緑、控えめに咲く道端の花を見て、
「綺麗だ。綺麗だ・・・。」と何度も言葉にして・・・。
いつもと同じ、普通の家庭料理を少しずつゆっくりと口に運び、噛みしめながら
「美味しい。美味しい・・・。」
と目を閉じながら味わっている姿を見た時、その人は、その瞬間に永遠を生きている・・・と感じました。そして、肉体が自分なのではなく、その瞬間に五感を通して、喜びを感じている深い部分が自分の本質なのだと理解している、その人の姿から、私もそれを実感しました。

大切なこと、本質的なことは、とてもシンプルで、身近なものだと感じます。
それに気づかせてもらえたこと。

物事の本質を見る感覚を開くことは、自分の手の中にあると感じます。

来年1月のインド・・・。
今までとは違う感覚で「いのち」を感じられるようになった今、師の元で学べることに感謝します。